ごとうゆうの本棚

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本好きのごとうゆうが読んだ本の感想などを気まぐれに紹介していくブログ

『のっけから失礼します』

おはようございます。

昨夜から風がすごいですね。

寝られませんでした、眠いです。

 

昨日は義実家に帰省していました。

お盆だから、お母さんと送り団子を作ったり、家族団らんしたり、お墓参り出来たり、とても素敵な1日でした。

 

今週紹介する本はこちらです。

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のっけから失礼します


基本データ

『のっけから失礼します』
出版社:集英社
価格:1600円
ジャンル:エッセイ
読了日:2019年8月10日
 

感想

久しぶりの、しをんさんのエッセイ!

カバーからもう可愛いがあふれている!

 

この本は、「BAILA」という女性向け雑誌での連載をまとめた本です。

冒頭あたりのエッセイは、もう5年位前になるのだそう。 でも、全然古臭さとかを感じさせない、しをんマジック。

第一章 ニワトリはこっけ

第二章 取られるのはあっけ

第三章 幸いなるはもっけ

第四章 おいしいのはほっけ

の全四章。

どの章のタイトルもかわいい。

よく思いつくなぁ、と感心しました。

どの章にも章末書下ろし付きというお得感満載企画。

 

いつもしをんさんのエッセイを読んで爆笑して楽しませてもらっているのですが、今作も本当に面白い。

相変わらずしをんさんの日々には「え?それ本当?」というような出来事が起こって、 彼女の周りを取り巻く人たちも個性豊か。

特にご家族は強烈。

いつの時代も母は強いんだなぁと思わせられる(笑)

 

なんでこんなにしをんさんのエッセイは面白いのか。

周りで起こった出来事を決して誇張、所謂「盛る」ようなことはしていないのに。

それは、しをんさんの観察力に起因していると思う。

周りを、そして自分自身を本当によく見ている。

3つ目の目とでもいうのだろうか 起こった出来事を客観的に見て、そこから彼女が伝えたい重要な部分を無駄なく抽出している。

無駄なく抽出しているから、濃度が高い。

濃度が高いから面白い。

これが、ただの記録だったらもっと面白さの、伝えたいことの濃度が低くなってしまって、つまらなかっただろう。

周りをよく見ているから、周りから受けた出来事や情報を自分自身の生活に取り入れるのがとても上手い。

自分自身の生活に取り入れることが出来るから、何でもない日常が途端に彩り豊かになる。し、書くことが増える。

 

伝えるための表現はさすが作家というところである。

例えば「『きらめき貯蔵袋』が破裂した」。

え?何が起こったの? というか「きらめき貯蔵袋」ってそんなかわいい名前のもの、何?

そう読者をいつの間にか、しをんワールドに引きずり込む。

適度にボケて、適度にセルフツッコミ。

そのバランス感覚も絶妙。

一体彼女の脳内はどうなっているのだろう。

とても素敵なものばかりであふれかえっているのではないか、宇宙が広がっているのではないか、と夢を抱かせてくれる。

(まぁあくまでこちらの夢であって、もっと現実的なことであふれているのだろう。締め切りとか。)

 

あっという間に爆笑しをんワールドに引きずり込まれて、あっという間に終わってしまって、現実世界にポイッと放り出されてしまった。

それは内容が薄いからではない。

内容がくどすぎなくて、絶妙な塩梅で濃いから、感覚の時間軸がゆがむのだ。

本当に一体何者なんだ、しをんさん……。(小説家です。)

 

最後に一言

しをんさんのエッセイは本当に面白い。

内容が爆笑必須というだけでなく、しをんさんの視点や才能が垣間見えるところが興味深い。

あとがきにて、「私はもう少し素敵な日常を送れんのか。送れん。」とツッコミを入れているが、読者からしたら十分素敵な日常だと思う。

普通の日常でも、素敵な日常にエピソードをつむぐことの出来るしをんさんマジックがあるのだから。

普通の日常を、視点一つで素敵な日常に捉える、これは我々にも言えることで、それが幸せになる第一歩だと私は思うのです。

爆笑の渦に巻き込んでくれて、幸せにしてくれてありがとう。