ごとうゆうの本棚

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本好きのごとうゆうが読んだ本の感想などを気まぐれに紹介していくブログ

『新装版 三四郎はそれから門を出た』

 おはようございます🌞

梅雨入り前の最後の晴れということで、今日1日どう過ごそうかワクワクしています。


さて、今週の本はなんとこちら。

帰ってきた名作です。

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([み]1-3)新装版 三四郎はそれから門を出た (ポプラ文庫)


基本データ

『新装版 三四郎はそれから門を出た』
出版社:ポプラ社
価格:680円
ジャンル:エッセイ
読了日:2019年5月27日
 

感想

あの名著が文庫になって帰ってきた!

活字中毒重症患者のしをんさんが、読書のあれやこれやをガイド!

笑いあり、涙あり、笑い過ぎの涙あり、何でもありの名エッセイ。

 

過去に雑誌で連載していた、当時新刊だった本の書評エッセイはどの本も魅力にあふれていることを見事に紹介してくれていて、(それも見事なしをん節の爆笑付きで)とにかく豪華。

自分も過去に読んだことのある本だと、「あー、そう、それそれ」ってなる。

特に、『陰摩羅鬼の瑕』の話は、本当に「そう!そうなんだよ!」と感動すら覚えた。

そして、読んだことのない本は買って読みたくなってしまう。

しをんさんのごとく、収納スペース圧迫しているのに……

 

中高生向けの本の紹介エッセイでも、最初は中高生向けを意識しているのだが、途中からおどんどんしをん目線炸裂、一体どういう中高生対象なんだ、と突っ込みたくなる。

完全に大人向け。

でもそこがいい。中高生だから、などといって読書の幅を狭めるより、一人の自立した人として向き合い、そこで中高生たちがどんな本を手に取るかは彼らに任せたらよいのだ。

そのために大人ができることといったら、少しでも幅広いジャンルの本を紹介することくらいである。

 

私が気に入っているのは、本に関することだったら何でもいい、という話で進められたエッセイの中の、「ピッピのクッキーを作る」コーナー。

文字通り、クッキーを作るんだ。その結果は……。

まぁ、ご想像の通りである。

実際読んでみたら、そんなんで成功するわけないだろ、たぶん!とツッコミをまたしても入れてしまった。

家具を作る。材料、本。

一見信じがたいこの状態。

それでもしをんさんはやってのける。

すべては本が好きだから。

本への愛が物理的にあふれだしている結果なのである。

何が家具だ、本に謝れ。とまたツッコミを入れる。

 

日常に関するエッセイはもう通常運転。爆笑。

さすがしをんさん。 これを待っていたのだよ。

そんな爆笑日常エッセイなのに、不覚にもやっぱり家族の話になるとホロリとさせられてしまう。

自分が世間から見たら多少早くから親元を離れて暮らしていたので、思春期とか反抗期とか家族喧嘩とかにあまり縁がなかったから余計になんだかうらやましく思えたりするのである、少しだけ。

とホロリとしたのも束の間。 「あー、いるいる、異性に好かれるけど同性に嫌われる女。」とふむふむしてしまう。

同性にも異性にも好かれない私はどうしたらいいんだ?とよくよく考えてみたら頭を抱える羽目になった。

まぁ友達はいるからいいか。

とにかく本への愛情がほとばしった名、そして迷?エッセイだった。

 

最後に一言

一時期、しをんさんのエッセイにハマって、とにかく調べてこれでもかというほど読みつくしたので、もう読めないと思っていたこの本が新しく文庫になってとにかく嬉しかった。

久しぶりのしをんさん、もう大好き。

なんでこんなに面白く書けるのだろう。

やはり本への愛があふれ出しているからだろうか。

こんなに幅広く様々な小説、漫画、ノンフィクションを読み、そして自分なりの感想を持ってそれを本にすることが出来るなんて、相当である。

そして少しでも近づきたい、なんて不遜な憧れを抱いてしまう。

ポラリスのように凛と輝き、自分の位置があり、そして手の届かない存在なのに。

嗚呼、君はポラリス

 

しをんさんのような本への愛が溢れている人のおかげで読書に興味を持ったり、読む本の幅が広がった人は多いはずだ。

読書が好きな人はきっとこの本の発売情報をすでに手に入れているだろう。

読書についてまだ敷居を高く感じている人、読書の幅を広げたいと思っている人にこそ読んでもらいたい。