ごとうゆうの本棚

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本好きのごとうゆうが読んだ本の感想などを気まぐれに紹介していくブログ

『わたしの容れもの』

おはようございます🌞

昨日からとてもいい天気ですね!

予報ではすっきりしない模様だったのでうれしい限りです♪


今週の本はこちらです📙


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わたしの容れもの (幻冬舎文庫)


基本データ

『わたしの容れもの』
著者:角田光代
出版社:幻冬舎
価格:460円
ジャンル:エッセイ
読了日:2019年3月某日
 

感想

25歳を過ぎると、何だか体が衰えてくる。

30歳を過ぎると、云々……

こんなセリフ聞いたことない人はいないと思いますがいかがでしょうか?

 

突然やってくるぎっくり腰、それはふと振り向いた時にやって来た。

重いものを持ったわけでもないのに。

味覚が変わってきたのか、はたまた内臓が付いていかないのか、脂っぽいものがダメになってきた、薄味が好きになってきた。

そんなことを嬉々として?話のタネにしている方々。

角田さんも、なぜか豆腐のおいしさが分かるようになってくる。

(角田さんの場合は脂も肉もまだまだOKのようだが。)

徹夜が出来ず、無理がきかなくなり、体重がちょっとやそっとじゃ減らなくなったり。

加齢にまつわるさまざまな変化。

その変化を角田さんは楽しんでいる。

言葉では確かに「老化」だけど、人間誰しもに訪れる「変化」として受け入れ、自らの五感で観察し、時に楽しんでいる。

 

人間ドックが好きという、私から見ればもう猛者中の猛者、角田さん。

自分が知らない自分を客観的数値として知るのが楽しいんだそうだ。

「え、それは怖くないのですか?」と一度お聞きしてみたい。

自分を客観的数値で測られるのは怖いことだと感じてしまう私は健康診断が苦手だ。

自分を基準にして考えすぎるのはよくないけど、それにしたって角田さんは強い、そう感じる。

 

バリウムについて1エピソード使うほど人間ドックが好きというか、思い入れがあるらしい。確かに検査に使う機器はどんどん進化しているが、バリウムのまずさ、飲みにくさが改善されたという話は確かに寡聞にして聞かない。

胃の検査では、バリウムを飲んだ上にごろごろ転がるように言われるらしい。

何ということだろう。

恐ろしくまずくどろりとしたものを飲み干して、ごろごろ転がるなんて。

想像しただけで胃から何か出てきそうだ。

それでも角田さんは人間ドックを受ける。

なんと、味付きのバリウムも今はあるのだとか。

え。いやいや。そんなん美味しくないやん。

でも角田さんはそれにある種の希望を見出し、それを見届けるためにもこれからも通い続けるらしい。

やはり猛者中の猛者だ。

そして書くのがとても上手いから、この記事を書くにあたって改めて読み返してみているのだが、人間ドック面白そうだな、なんて思ってしまっている自分がいるのである。

ある意味、今のバリウムより恐ろしい。

と、同時に、こんな風に年を取っていきたいと憧れている。

 

最後に一言

老いも若きも自分の体について思いをはせ、そして時に「あるある」、時に「ふむふむ」と共感したり、将来こうなっていくのかと何となく教わることのできるエッセイ。

ここまで好奇心満タンで自分の加齢について書かれていると、年をとって体が変わっていくのだって、まぁそんなに悪いことばかりじゃないかな、と感じさせてくれます。

繰り返すけれど、こんな風に年を取っていけたらいいなぁと思う私でした。