ごとうゆうの本棚

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本好きのごとうゆうが読んだ本の感想などを気まぐれに紹介していくブログ

『坂の下の湖』

 こんにちは。

昨日は友達と久しぶりに1日遊びました。

いつまでもこうやって会ってくれる友達がいてほしいものです。ありがたいですね。


さて、今週の本はこちら。

またいろいろと考えさせられる、けど背中を押してくれる、そんな本と出会いました。


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坂の下の湖 (集英社文庫)


基本データ

『坂の下の湖』
著者:石田衣良
出版社:集英社
価格:500円
ジャンル:エッセイ
読了日:2018年12月5日
 

感想

エッセイ第三弾。

 

今作も優しく前向きな、石田さんの文章が……

と思ったら、当時の日本と世界の情勢がよほど厳しかった(確かに厳しかった)せいで、かなり辛口に書いてあります。

でも、厳しい時だからこそ悲観しすぎずに、マイペースで人生を謳歌していこう、というメッセージが。

成熟した国になった以上、下降線をたどるのは仕方のないことで、何も下降線が全て悪いわけじゃない、そう分析してくれていて、このコラムをリアルタイムで「R25」で読んでいた若者は少しホッとしたのではないかと思ったり。

 

仕事だけでなく、恋愛や結婚、趣味といったいろんな角度から、今の成熟した日本での生き方をしなやかにアドバイスしてくれる一冊でした。

(それでも第一弾、第二弾より辛口なトピックが多くてびっくりしたけどね)

今回重点を置いていたのは、恋愛と経済。

経済も政治も上手く分析、考察されていて、恋愛は「そうか、なるほど……」と考え込まされる若者の悩みが多くて、そこに、どんどん出かけていって見る目を甘くして異性を見てみよう、と現実的なアドバイス

そりゃそうだ、求める理想ばかり高くても相手が現れる確率なんてどんどん下がるのだから。

 

文庫版のあとがきに、「ではまた、つぎのエッセイ集でお会いしましょう。」と書かれていました。

次作が出ればいいのだけど。

石田さんのエッセイを他にも読んでみたくなりました。(このシリーズの他に2冊ほど読んでいます)

 

最後に一言

「そろそろ大人になって、成熟とゆるやかな下降を受けいれよう。坂の下の湖にむかって、ゆったりと歩いていこう。それは案外、たのしい旅になるのではないか。」

 

あとがきで、石田さんはこう記しています。

このシリーズの石田さんの生き方の考えに共通しているのは、「ひとまず現状を受けいれて、しなやかに生きていく方法を模索してみよう」ということ。

しなやかに生きていくのは簡単なことじゃないから、趣味だったり恋愛だったり、何か仕事以外にも目を向けてみよう、今の居場所、今の生活、現状が全てではないよと訴えている。

どうか視野を広く持って希望は捨てずに軽やかに、柔らかく生きていってほしい、そういう強い願いが込められているシリーズでした。

転職や今の人生に悩む人が手に取る「R25」という冊子にふさわしいエッセイ集だったと三巻読了して感じました。

 

石田さんのこの考え方、そして柔らかな伝え方、ごとうは好きです。

皆さんはどうですか?

ぜひ本屋さんで立ち読みでもいいと思います、手に取ってみてください。