ごとうゆうの本棚

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本好きのごとうゆうが読んだ本の感想などを気まぐれに紹介していくブログ

『安心毛布』

こんにちは。

今日は重陽節句ですね。

風と空とが随分秋めいてきました。

 

さて、これで川上さんのエッセイはラストです。

 

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安心毛布 (中公文庫)

 


基本データ

 
『安心毛布』
出版社:中央公論新社
価格:580円
ジャンル:エッセイ
読了日:2018年8月18日
 

感想

「食にまつわるエッセイ」第三弾。

食に関することが第一弾、第二弾より書いてあります。 描写が上手いから、とっても美味しそうに感じるの。

文字の羅列でしかないはずなのに、かっぱ巻きのさっぱりとした味わい、メンチカツのサクサク感、チゲに入っている春雨の歯ごたえ、生のキャベツのみずみずしさ……どれもが目の前に立ち上ってくるような気さえしてくる。 お腹も空いてくる。

(書いているのが夕食前だからだろうか)

 

後半は、食というより、生きることそのものについて語られている部分が多い。

食べるということは生きること、だからだろうか。 「ひとりきり」について、「幸せ」について、幼少期の思い出について。 どれも川上さん独自のするどくみずみずしい視線で語られていて、また凛々しくもあって、なんだか、読んでいると背筋が少しだけ伸びるような、そんな緊張感。

 

最後に一言

妊娠、出産、子育てを経ることで変化した日常も合わせて綴っている、優しくて、色とりどりでほろりと溶けていく上質な落雁のような日記、完結作。